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2023.01.23
相続全般
相続財産の調査方法 -預貯金-
前回まで3回に分けて不動産の調査方法をご紹介しましたが、今回は預貯金の調査方法をご紹介したいと思います。ほぼすべての方が金融機関の口座をお持ちかと思いますが、家族であっても亡くなった方がどこの金融機関に口座を持っているのかを正確に把握されているケースは少ないかと思いますので、漏れなく調査が出来るように参考にしてみてください。
まず、お亡くなりになった方の御自宅その他の関係場所を捜索してみて、通帳やキャッシュカードが見つかればそれで良いのですが、探してもみつからない場合や、見つかった通帳やキャッシュカードの金融機関以外にも口座があるかも知れない場合は、お亡くなりになった方の遺言書やエンディングノート、メモ、家計簿などを探してみましょう。
また、お亡くなりになった方宛の郵便物から調査することもできます。例えば、年金や税金、社会保険料、クレジットカード等各種料金の引落通知書類に引落口座の口座番号や支店名が記載されている場合がある他、その郵便物から判明した関係先に直接問い合わせることにより教えてもらうこともできます。また私の経験にはなりますが、お亡くなりになった方の御自宅の中に金融機関から貰ったカレンダーが掛けられていて、そこから取引していた金融機関が判明したケースもあります。
しかしながら、ペーパーレス化によって通帳がそもそも発行されていなかったり、クレジットカードの利用明細も送られてこないケースも多々あります。何も情報がない場合は、お亡くなりになった方の住所地や勤務先の最寄りの金融機関に相続発生の事実を証する公的書類(戸籍など)を提出して全支店の口座照会を依頼することにより、その金融機関での口座所有の有無がわかります。一度にすべての金融機関を対象にすることはできないので、各金融機関ごとに手続きをする必要があります。
次に、口座照会を依頼するとした場合にどこまで調べれば良いのかですが、当事務所で相続・遺産承継業務を受託した際には、三大メガバンク(みずほ、三菱UFJ、三井住友)及び、りそな銀行、ゆうちょ銀行、お亡くなりになった方のご自宅がある都道府県で一番大きな地方銀行と、最低でもこの6つの金融機関に対して口座照会を依頼します。多くの方の場合はここまでの調査で十分かと思いますが、もっと広範囲に調査をする場合は、Google mapなどを利用し、お亡くなりになった方のご自宅または勤務先から半径〇km以内の金融機関に口座照会を依頼するなどの方法も良いかと思います。
なお、この全店照会は相続人が行うことになるので、当然ながら故人がお亡くなりになったことを金融機関に伝えることになってしまいます。基本的にその時点で口座は凍結されてしまいますで、光熱費の支払いなどにつき振替先を変更しておくなどの対応を忘れずにしておきましょう。
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